インタビュー ストレージにまつわる緊急課題を解決!富士通とF5ネットワークスの協業で提供されるファイル・ストレージ仮想化ソリューション

富士通株式会社 ストレージシステム事業本部長代理 兼プロダクトマーケティング本部長代理 (ストレージシステム担当) 松島等氏

F5ネットワークスジャパン株式会社 代表取締役社長 長崎忠雄

社内に蓄積されるデータは増え続け、ストレージの容量も拡大する一方だ。その結果、ストレージやディスクドライブの追加コストの発生や、その管理負荷の増大に悩まされている企業は少なくない。そうした問題の解決に向け、F5ネットワークスと富士通は協業により、ファイル・ストレージ仮想化ソリューションを積極的に展開している。

両社のパートナーシップによって、いかなる解決策が提示され、また、企業のストレージ環境がどのように改善されるのか。富士通ストレージシステム事業本部長代理兼プロダクトマーケティング本部長代理を務める松島等氏と、F5ネットワークスジャパン代表取締役社長の長崎忠雄の対談から、その全容を明らかにしていく。

日本の組織構造に適合したファイル・ストレージの仮想化とは?

長崎企業が保有するデータは増加の一途を辿っており、ストレージの容量も年率50〜70%とも言われるほどの高い伸び率を示しています。しかし、厳しい経済環境によりIT投資の抑制を余儀なくされている中では、ストレージの増設等に十分な予算を充てられず、増大するデータへの対処に苦慮している企業は少なくありません。そうしたデータ増に伴い、組織変更時のデータマイグレーション(移行)や、定期的なバックアップにかかる情報システム担当者の負荷も急増しています。

松島そうした状況下にあっても、情報システム部門においては経営層からITインフラの効率化を強く求められており、ストレージ環境についても改めて見直しを迫られています。
 そのための1つの方策となるものが、ストレージ統合です。昨今、多くの企業によってサーバの統合が進められていますが、効率的なITインフラ活用の次なる手段としてストレージ統合が挙げられています。しかしながら、日本企業がストレージを統合していくにあたっては、その組織構造の面から困難なところがあり、なかなか実行に踏み出せていないことも否めません。というのは、欧米と異なり日本企業では部門や事業部ごとに独立してファイルサーバを構築するケースが多く、分散したストレージ環境を統合するのに組織的な調整を行うことが難しいためです。したがって、日本企業の組織体制に適合したストレージ統合のアプローチが求められています。

長崎そこで有効な策となるのが、「ファイル・ストレージの仮想化」ですね。企業内に存在する既存のストレージ環境を仮想化して1つの論理的なストレージプールに統合することで、その効率的な活用を実現するという技術ですが、物理的なストレージ環境に捉われない柔軟なファイルアクセスや保管を実現するため、現在、多くの企業から注目を集めています。

松島富士通では、ストレージシステム「ETERNUS」を核に、アプリケーションやミドルウェアを組み合わせた総合的なストレージソリューション体系「Storplex」を提言しています。その中でも、ストレージの仮想化を最も重要なソリューションの1つとして展開してきました。しかし、お客様との会話の中で分かったことがありました。企業が求めているのは、ストレージを構成するディスクドライブ上の”ブロック”を仮想化する、いわゆる「ブロックレイヤーの仮想化」だけではなく、”ファイルレイヤー”での仮想化も必要としていることです。
 ブロックレイヤーの仮想化は、ストレージにおける物理レイヤーの管理手法であり、情報システム担当者にとって扱いが難しい面がありました。一方、エンドユーザ側の立場からしても、自分のファイルがきちんと管理され、アクセスできさえすれば、社内のどのストレージに保存されていても構わないわけです。そう考えれば、物理レベルにあるブロックレイヤーの特性を隠ぺいしつつ、柔軟かつ効率的なファイルの保管、アクセスを可能とするファイルレイヤーの仮想化こそが、企業のストレージ環境の最適化に向けた現実的な”解”となります。そうした仕組みを実現していくにあたって、富士通として注目した製品が、F5ネットワークスのファイル・ストレージ仮想化製品「ARXシリーズ」でした。

長崎様々なベンダー、機種が混在する企業のストレージ環境に対して、ARXを導入し、ストレージ全体を単一のストレージプールとして仮想化することにより、ストレージ利用の効率化、ひいてはTCO削減が実現されます。F5ネットワークスでは、2008年よりARXシリーズの販売を開始しましたが、ストレージ/ファイルサーバの仮想化に注目が集まるのに伴い、ARXシリーズに対する認知や評価もここにきて急速に高まっています。

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